親 方 の チ ヌ 釣 り 奮 闘 記
日 付 2011年4月9日
場 所 渡船店 迫間浦 日乃出屋
ポイント 弁天筏
海 況 潮まわり 小潮
満潮時刻 07:59,22:16
干潮時刻 02:20,15:09
天気 雨のち晴れ
海の状況 うす濁り、強風、2枚潮、水温:15℃
タックル 竿 NSR40-150N+穂先がまかつ競技
ライン プレミアムMark1:2号。
閂マダイ10号
オモリ なし・4B、中通し1.5号。
エサ ボケ、オキアミ、アケミ貝、コーン
ダンゴ・コマセ 自家製ダンゴ(ヌカ+砂+サナギ粉+伝統筏)
アミエビ、オキアミ、荒引サナギ粉、アケミ貝、コーン。
釣 果 本命 年無しチヌ@50.5p、2.4kg
エサ取 マダイA31p、42p


奮   闘   記
時 刻 記   事
はじめに
今年は、3月が気温が低く水温も7〜8℃まで下がったが、4月に入り急に水温が上がりチヌが乗込みだしたとのこと。
先週は、チヌ釣り客が満員であったが、今日は、天気予報が雨のため、6名しかいない。

そのため、船長さんが各筏に一人で乗せてくれた。
船長お薦めの筏に渡してくれたときに、「年無し釣ってね」とプレッシャーを掛けられた。

ひとりごと
今回使用するアイテムが2つあります。

まず一つ目のアイテムは、フック(針)です、聞きなれない名前のフックだと思います。
閂(かんぬき)マダイ10号・・・この針は、タイの閂(かんぬき)に掛かる魔法の針なんです。

閂とは、魚の口の横で、地獄とも言われ、ここに針が掛かったら絶対に外れないと言われる場所です。
針の形状は、針先にネムリが入っているのが特徴で、エサをくわえた魚が首を振ったときに口の中から口の横に滑って刺さるようになっています。

マダイ10号は、チヌ針で言うと、だいたい6号ぐらいの大きさと同じです。
ただし、マダイ針のほうが軸は太く、ネムリが入っているのでエサ付けにはコツがいります。

もう一つのアイテムは、穂先です、今回用意したのは、がまかつ社のカセ・イカダ競技160の穂先。
NSR純正の穂先はあるのですが、自分のミスで先から2節が欠損してしまい、応急処置です。

がまかつ社の競技は、自分的にお気に入りの一つで、先調子で食い込みの良いスローテーパー穂先です。
価格的には、競技Uの穂先のほうが1,000円ほど安のですが、こちらはファーストテーパートなっています。

2番(元竿)との継ぎの太さが、NSRが4mm、競技が4.5mmと違うため、ゴリゴリと削って合わせました。
ただそれだけですが、なんか良い感じに思えることがありました。

それは、穂先の元部分の太さが、継ぎ太さより若干太くて、印籠継ぎのようになります。
穂先からの魚の負荷が元竿にロス無く伝え、元竿のパワーを十分に発揮できるような気がしました。

今日は、この2つのアイテムでチヌに挑戦します。

7:00〜
7:45

弁天筏に7時に乗り込み、道具の配置をし、雨対策のパラソルを準備すると、問題発生。
パラソルを固定するネジがない、防寒合羽を着ているのでこれでやるしかないと覚悟を決める。

そんな事があって、第1投目は7時30分ごろとなる。
思ったより湾奥からの風が強く、上潮が早く流れている。
  (いつもなら、パラソルで雨除けするのだが・・・)

糸ふけ防止と海底でのエサの固定のために、中通し1.5号錘で落し込み釣りから始める。
第1投目は、アケミ貝を半貝のエサで竿下に落し込む。

着底後、即、アタリ。 チョン・チョン・チョン 餌取のアタリでエサが無くなる。
第2投目も、半貝で、竿下のやや左側にチョイ投げで落し込む。

今度も、着底後、餌取のアタリでエサが取られた。
第3投目は、雨が気になり、もう一度パラソルの設置に取り組もうと思い、

餌取に取られにくい、アケミ貝を丸貝で針に挿し竿下に落し込む。
着底後、やはりアタリは、無い。 ので、パラソルの確認をするが重要部品が無いのであきらめる。

そして、釣り座に戻り、穂先を確認すると、コン、穂先にかすかな前アタリ。
コン、チヌらしいアタリだ、だけど、今まで丸貝でのアタリを取ったことがないので、慎重になる。

しばらくして、コン、コン、とアタリが出た、このアタリにアワセて穂先を送っていく。
エサをチヌに違和感を与えないようにゆっくりと送る。

すると、スッスス〜と、本アタリで穂先が入っていく。
しっかりと乗ったところまでついて行き、もう大丈夫と思ったところでアワセを入れた。

ズン。 重〜い手応えを感じた、針掛りに不安があるので丁寧にと思いながら、竿を上げる。
首を振る感覚はそれほど感じられないが、重さは尋常ではない。

NSRのパワーはスゴイ、竿をためながらでも魚は上がってくる。
竿を上げた分だけ糸を巻き取る、普段のポンピングよりややゆっくりしたペースで取り込める。

魚の上がってくる速度は変わることなく、また、一度もリールから糸を出すこともない。
ゆら〜と。 海面に魚体が見え出す、チヌだ、それも年無しクラスとわかる大きさであった。

タモ入れだ、と、思ったときやつは最後の抵抗をする、グッグッググ・・・さすがに糸を出してこらえた。
2度3度と突っ込まれ少し手こずったが、無事にタモに収まってくれて、ホッとする。

メジャーを出して、検寸すると、50.5cm(実寸)の年無しチヌだ。
それも、銀ピカの乗込み、腹パンパンのはらみチヌである。
  (丸々と太った、年無しチヌ、やったぜ!)

デジタル魚拓用に写真を撮る。(撮影時の注意は、魚の背景は1色にすること、ストロボはたかないこと等ある)
しかし、筏の上は、雨で板が濡れていて黒っぽくなっていて、あまり出来栄えの良い写真にならなかった。

針は、チヌのかんぬきの少し奥に刺さっていて、閂マダイ針の効果は出ていた。
刺さりも良く、プライヤーを使わなければ外すことができないぐらいであった。

7:50〜
17:00

年無しチヌを釣ってから、なんやかんやで5分ほど費やし、次を狙う。
今度は、エサをボケに変えて、右前方にチョイ投げ落し込みをする。

着底後、一度底取りをして待つと、コンと、前アタリが来て、スッスッススーと押え込む。
即アワセを入れると、グッと手応え、先ほどより少し軽い。

取り込みに入ると、コンコンと鯛系の魚特有のように竿を叩く。
7時55分、31pのマダイを釣り上げる。
   (サイズは小さいが、気持ちよく穂先が入った)

マダイをスカリに入れ、次もボケエサで狙うことに。
今度は左側にチョイ投げで落し込む。

着底後、底取りをしながら少し上に誘い、ゆっくり落し込んで待つ。
ボケが底に落ち着いたぐらいの時に、コンと前アタリが来た。

ボケを食い込ませるように竿を操作していくと、スッスッスススーと本アタリが来た。
先ほどと同じくらい送り込んでアワセると、ゴンッと大物ぽい手応えが・・・

竿を引き上げリールで巻く操作にかかった瞬間、フッ、と軽くなり穂先が戻る。
しまった、バラシた。 仕掛けを回収してみると、針外れが原因だった。

相手は、大型のチヌのようであったが、送り込みが浅かったことが原因だ。
やはり、チヌの場合は、竿に重みが乗るまで待つ気持ちが欲しかったと思う。

このことがあって、底の雰囲気は悪くなってしまい、ダンゴ釣りを始めた。
ダンゴ釣りでも、エサが底で落ち着くように、オモリを変えながら打ち返す。

オモリ無し、2B、4B、1.5号と交換してみるが、上潮の速い流れには、1.5号が良かった。
黙々とダンゴ釣りで打ち返して、お昼になる。

昼食を食べ終わる頃より雨がやみ、日が差し出してきたので、ずぶ濡れのカッパを脱ぎ干すことに。
天気が悪い日であったが、気温は高く防寒カッパを脱いでも寒くは無かった。
   (昼から天気が回復、ずぶ濡れの防寒カッパは、乾きました)

しかし、海の底はお寒い状態で、エサをオキアミ、半貝、コーン、ボケと使ってみるが、
ボケに餌取のアタリが来るぐらいで、オキアミはアタリも無く取られる状態であった。

15時44分ごろには、オキアミのエサでヒトデが釣れ、そのヒトデは上播きしたアケミ貝をくわえていた。
へ〜、朝打ち込んだ冷凍アケミ貝が今まで持っていることに驚きを感じた。
  (欲張りなヒトデ君、この頃は何にもいなかった)

今日の納竿時間を16時30分とし、1時間前よりダンゴを足元に打ち、チョイ投げで周囲を探る釣りに変更。
16時24分ごろ、オキアミの2匹抱き合わせのエサで右側にチョイ投げ落し込み。

着底後、2度ほど誘い上げと誘い下げの後、前アタリが・・・。
押え込んだところでアワセて、42pのマダイを釣る。
  (何とか面目を立たせてくれた脱走マダイ)

とりあえず、本日のノルマ(家族からの)マダイ2尾を確保でき一安心で、納竿とした。
17時に船長さんが迎えに来て、年無し報告とHP用の写真を撮ってくれた。

まとめ
今日使用した2つのアイテムの評価は、良いとこと悪いとこがありましたがまずまずでした。
まず、フックは、想像通りに口の横カンヌキのちょっこっと奥でした。

が、バッチリとカンヌキとは言えないことと、バラシた魚があったので、針による成果は?です。
たぶん、アワセのタイミングによるところが多いと思います。

エサに食いついた魚が、首を振っただけではカンヌキに針が刺さるとは思えません。
マダイの船釣りでも、向こうアワセ的にアワセば針が口の中からすべりカンヌキに刺さります。

でも、食いアタリでアワセれば、針はカンヌキでなく口の上に刺さります。
首振って尚且つ走る魚なら効果が出ますが、チヌのようにエサを食わえても余り走らない魚には効果が出ないです。

次に、穂先ですが、重い錘(今回は1.5号)と早い上潮対策としてのG社競技160のスローテーパー穂先は、有効でした。
しかし、潮が緩んだときには、ラインテンションの微妙な感覚が読み取れなかった。

でも、この穂先は食い込みが良く、前アタリからの穂先の送り込みが遅れても、魚に食い込ませることができます。
今回のようなボケでのバラシは、食い込みの良さがアダになって早アワセになったしまっただけです。

柔らさと、ストロークを理解できていれば、アワセどころの判断ができて、バラスことなく取り込めたと思います。
よく、チヌは飲み込ませて釣れといわれますので、針を飲み込んでいても恥ずかしくないですよね。

私の釣技的には、ラインテンションをゆるめな釣りと、2号オモリ使用時でも余裕のある穂先が必要のようです。
1本の穂先でこんな欲張りなことと思いますが、何とか捜し求めてみたいと思っています。

今思えば、NSRのNスペシャル穂先は、見た目が硬かったですが、パワーもあり使用感は最高でした。
でも、仕掛け巻き込んで先っぽを2節も折ってしまい復活していません。

次回は、NSR穂先でラインテンションの再確認と、取り込みのパワーの再確認をしようかな。
自分好みの穂先のイメージが固まってくれば、NSRに穂先の注文をしよう。

NSRは、穂先の繊細さと、取り込みのパフォーマンスが最高の持ち味のバランスの良い竿が売りです。

話は替わりまして、迎えの船に乗り、順にチヌ釣りのお客さんを迎えに船を進めた。

ホテル前筏に乗った、大瓦は、小ぶりのチヌとマダイを確保、ホテル前カセに乗った人は年無しチヌを釣っていた。
サザラ筏に乗った堀ポンは、小型のマダイを2桁の大漁であった。

今日の釣果は、乗込みチヌが 尾で、他には、脱走マダイが大漁であった。
今年の迫間浦は、春先の水温低下のこともあり、水温変化にメリハリがあって、乗込みチヌが集団移動しているようだ。