木香舎とは
住宅メーカーでも工務店でもない
「家づくり」の専門家である建築士のグループです
木香舎の理念
私達は昨今の住宅事情に大きな疑問と憂いを持っていました。住宅ローンの返済が済まないうちに住めなくなる住宅。ホルム・アルデヒド、ダニ、カビを代表とするシックハウスによるアレルギー。増改築やリフォームが不可能な構造の家など、本来人とその生活を守るはずの住宅が人の敵になるという理不尽は許されません。私達は今ここで本当の住まいとは何かを原点に戻って考え直しました。
住みにくい住宅を望む人はいないはずなのに現実はそうでないケースがあまりにも多すぎます。化学の進歩は人間に多くの恩恵を与えてくれました。それによって快適になったり便利になったものも数多くあります。私達は化学の進歩を否定するわけではありません。しかし大量生産、コスト削減などの商業主義により人間や地球環境に有害な建材を大量に使用することはおおいに問題があるのではないでしょうか。
住宅を選ぶ際、見た目や素材のイニシャルコストだけではなく素材の製造過程や住まう人々への影響、また廃棄される時のコストを含め、トータルで選択しなければなりません。私達は設計に携わる者として本物の「家づくり」がしたいと考えています。
なぜ今、木なのか
木は地球上に人間が誕生する以前から存在し人間に慣れ親しんだ資源であり、身近な素材です。
当然ながら天然木は有害物質を一切含みませんし木自信の調湿作用により結露がなく、断熱性や遮音性に優れ、静電気を発生しません。そしてなによりも木の色、香り、肌触りは人間の五感に優しく接し、人の情緒を安定させ心地良い空間を形成します。しかし木に全く問題が無いわけではありません。天然であるがゆえに温度・湿度の変化によって若干の伸縮があります。木の種類、産地による程度の違いこそあれ、この現象がまったく起こらない木はありません。しかし木に精通した匠が木の性格を理解し正しく使うことにより、それを最小限に押さえることはできます。木の節と木目(年輪)は木が生きている自然素材である証拠であり節があるからといって強度が劣ることはありません。
日本の住宅メーカーのほとんどはコストを優先するあまり天然木のような自然素材へのクレームを恐れ、モデル住宅展示や積極的な宣伝活動等の営業に力を注ぎ、熟練した経験豊かな職人を必要とする工法を敬遠しました。その結果が今日のような住み手を無視した不健康な住宅に反映しているのです。
健康な住まいを適正な金額で・・
国産の天然木を使った家なんて高価で手が出ないと諦めてはいませんか。確かに米、野菜などは無農薬・有機肥料栽培されたものの価格は上がります。住まいについても同様で、自然素材を使った住まいはイニシャルコストが高くなるのは事実です。しかし本物は高いという事実にただ嘆き諦める必要はありません。
より値打ちに本物の家を手に入れるにはどうしたら良いのでしょう。一般的な建築請負システムである住宅メーカーや住宅販売業者は建築主と施工する専門業者の間で多くの利益を上げています。その祖利益は工事費の30〜40%で50%と言われている住宅メーカーも少なくありません。勿論営業や広告宣伝の経費や、建材の大量仕入れ等の企業努力はあるでしょうが、結果は建築主の支払う建築資金の半分程度しか住まいに反映されないのです。住まい造りに事実上機能しない部分は省き、建築主と各専門業者を直結して流通マージンをカットすれば掛けた工事費にみあう価値のある住まいを手に入れることができます。
私達は安くできるとか、坪当りいくらなどとは申しあげられません。建築主が必要とする住まいごとに工事費は当然違うからです。ただはっきり言えることは支払うお金以上の価値と満足感がきっと得られるということです。
皆さんは「杉」というとどんな印象があるでしょう。花粉症、節が多い、反り易い、柔らかい等々あまり良いことは聞かれません。実はつい最近まで私達も杉はヒノキと比べて総てに劣る木だと考えていました。杉は日本のどこにでもあり、日本人にとって大変身近な木なのに先入観でその良さを見落とされていました。短所と思われる杉の性質を理解し上手に使えばヒノキ同様素晴らしい建築素材となり、しかも値段はヒノキに比べ安価に手に入ります。中部地方の良質の杉、特に三河杉は建築材料となる樹齢60年から100年の成木の数が日本一であるにも関わらずこれらは主に関東地方に出荷され、この地域に住む私達はその恩恵を受けていません。私達はこの三河杉に注目し、地元の人達に地元で育った良質の杉をふんだんに使った家に住んでほしいのです。
宜しくお願い致します。(木香舎でも検索可能)