フレンズ便り 第26号 2006年9月

 

 第3回家族勉強会を行いました

 「高次脳機能障害に関する自立支援法について」

 「名古屋市総合リハビリテーションセンターでの訓練および支援について」


 去る7月14日(金)「フレンズ・ハウス」に13家族(17名)が参加して第3回家族勉強会を行いました。
 今回は、講師に名古屋市総合リハビリテーションセンター高次脳機能障害支援課長 長谷川真也氏を迎え、前回勉強した「障害者自立支援法」の中の「高次脳機能障害」に関係する部分にスポットを当ててお話して頂きました。
 又、高次脳機能障害の評価と診断基準や名古屋リハにおける訓練・支援のお話もお聞きしました。
 以下は概要です。

〈高次脳機能障害に関する自立支援法〉

 1)自立支援法は「自立と共生の社会を実現・障害者が地域で暮らせる社会」を目指して出来た法律である。

 2)福祉サービスに係る自立支援給付の体系が大きく変わった。(3障害のサービス統合)

 3)福祉サービスを受けようとする時、障害程度区分認定調査を受けるが、現行のままでは高次脳機能障害者に反映しにくい。平成21年度より高次脳機能障害者にも反映される区分になる。

 4)更生施設などを利用している者は、利用料の1割負担や食費の負担で、かなりの負担増になる。
  (名古屋リハ更生施設の場合;2〜3万円→5万円以上/月)

 5) モデル事業後の高次脳機能障害支援として、自立支援法の中に高次脳機能障害支援普及事業が盛り込まれ県の事業(名古屋リハに委託)として以下を行う。
 @ 支援拠点機関に支援コーディネーターを配置し、専門的な相談支援、関係機関との連携・調整を行う
 A 自治体職員、福祉事業者等を対象に研修を行い、地域での高次脳機能障害支援の普及を図る。
 B 高次脳機能障害支援コーディネートマニュアルの作成と配布。

 6)身体障害者手帳のない高次脳機能障害者は精神保健福祉手帳(器質性精神障害)を取得し、自立支援法におけるサービスの一元化で必要なサービスを受けることが出来る。高次脳機能障害診断書による福祉サービスも受ける事が出来るようになったが、現状では受け入れ先が少なく利用が難しい。                          

〈名古屋リハの訓練・支援〉                   
 1)訓練には積み重ね(ピラミッド)が大事で、日常生活能力や社会生活能力が積み上がっていかないと、いくら適応能力や作業能力が有っても失敗する。

 2)高次脳機能障害者への対応は、
【すぐ忘れる・思いこむ・都合の良い解釈・逸脱行為】が有るが、目に見えるかたち(記録・図式化)で情報を整理する。
  ・チェック表やメモ活用で一つずつ確認する
  ・社会規範・社会常識のある者には、その枠組を利用する事が有効。

 参考になる事柄、質問も多く有り、かなり時間オーバーする有益な家族会でした。しかし、その中で低酸素脳症(5家族)の方々は、「名古屋リハの訓練は我が子にあてはまらない事ばかり」とため息を漏らされました。長谷川講師も「低酸素は重たいので・・・」と何度も繰り返して脳外傷との違いを強調されていました。「ただ、この1年(救急病院から)名古屋リハに紹介されて来る方は低酸素脳症の患者が多い。」「低酸素脳症についてのデータ不足、勉強不足は否めない」とも話されました。勉強会が終った後も残って個人的に質問する方が多く、家族の抱える悩みが大きい事を改めて感じました。

 尾張旭市「福祉マインドフェア2006」に参加しました!

 当日は地域障害者団体の皆さんと一緒にバザーをしながら、高次脳機能障害のPRチラシを配布しました。

 マインドフェアの収益金 42,750円 ご協力ありがとうございました。
 フレンズ祭り用の物品を集めています
 
9月16日(土)の「第4回わいわいフレンズ祭り」において、子ども会参加のチャリティバザーを行います。つきましては、ご家庭に眠っている日用雑貨などのご寄付をお願いいたします。ただし、未使用のものに限ります。
 「サークル・フレンズ」事務局までご連絡ください。 TEL 0561-82-1498
「フレンズ便り」一覧に戻る