フレンズ便り 第41号 2009年9月 「サークル・フレンズ」

 
 「愛知脳損傷協議会」が発足!

 愛知県下で活動する5つの高次脳機能障害関連当事者団体は、各団体の主体的な活動を尊重しつつ、お互いに抱える問題、置かれた状況、当事者と家族に対する細やかな対応など共有されるべき問題や共通する悩みの解決に向け、共に歩んでいこうと「愛知脳損傷協議会」を発足(平成21年5月1日)、以下の目標実現のために活動を行います。

1、高次脳機能障害をお持ちの方が、地域で自立、自活できるための支援体制をつくる。

2、家族、特に高齢化の進む親の負担を軽くし、そのための仕組み、支え手を作ると共に、当事者家族にとって必要な援助、必要な場所を作る。

3、どんな障害を持つ人も大切にされて、安心してともに働き、暮らせる地域社会つくりを目指す。

   5団体:NPO法人 脳外傷友の会みずほ
        NPO法人 高次脳機能障害者支援「笑い太鼓」、
        くも膜下出血友の会「くるみ」
        高次脳機能障害を考える「サークル・フレンズ」
        NPO法人岡崎福祉ネットワーク高次脳機能障害部サン・ライズ
              

愛知県障害福祉課と懇談          
 平成21年7月28日(水)、愛知脳損傷協議会5団体は愛知県健康福祉部障害福祉課を訪問し、横田茂起主幹・加藤忍主査と懇談しました。
 懇談の目的は、会の活動目的や5団体の活動報告、これまでの県に対する要望等の説明と今後に向けた愛知脳損傷協議会としての要望提案などでした。


主な要望提案

1、県事業として啓発活動に取り組んで頂けないか。
  これまで県下各地で定期的、継続的な講演会などは各家族会が行ってきた。

2、高次脳機能障害を積極的に取り上げていない精神科医に年金の診断書を書いてもらわなければならない矛盾の是正についての検討お願い。

3、「専門性の高い相談支援」と位置づけられる高次脳機能障害者への支援拠点機関が、愛知県内に一箇所の設置ではあまりに広域過ぎるので、せめて3箇所〜5箇所の拠点機関設置を検討して頂きたい。

以上、3点を重点的にお願いしました。

障害福祉課からは「高次脳機能障害」を愛知県の福祉ガイドブックに載せることや年金問題でのアドバイスを頂きましたが、財政難で支援拠点機関の増設や県事業としての啓発活動は難しいのが現状との事でした。

これからも粘り強く話し合って行きたいと思います。

 「第7回わいわいフレンズ祭り」を終えて

<オープニングはNOBAの演奏で> <皆大好きマジックショー!> <いらっしゃい!売り子は子供です>
<木工細工で動物作り> <紙飛行機は良く飛んだよ!> <華麗なバトン演技>
 
 去る6月6日(土)、活動拠点「フレンズ・ハウス」の開設8周年記念行事「第7回わいわいフレンズ祭り」を行いました。今年は雨の影響を受ける9月の開催をやめ、6月に開催しましたが、それでも不安定な天候には当日までヒヤヒヤでした。お陰さまで天候が回復、楽しいお祭りになりました。

 今回のお祭りも『地域とのふれあい・交流』のテーマ通り100人を越える地域の皆様方のお世話になりました。お手伝い下さいました地域の皆さま、「サークル・フレンズ」のボランティアスタッフの皆さまに紙面をお借りしまして御礼申し上げます。            
 本当にご支援・ご協力ありがとうございました。

 楽しかった福祉バス旅行

<ブレーメの丘に到着> <カンパ〜イ!> <芝そりにチャレンジ!>

 今年も去る6月15日、瀬戸市の福祉バスを利用して滋賀県の農業公園「ブルーメの丘」へ仲間20名と出かけました。「ブルーメの丘」は農業体験&レジャー満載の公園でした。昼食は「ブレーメの丘」特産品をふんだんに利用したバイキング料理を堪能!体験は全員で万華鏡づくりを楽しみました。きわめつきは、ソリに乗っての“芝滑り”、童心に返って大いに滑りました!

皆さんの感想
・食事が美味しかった  ・地ビールが飲めた  ・世界に一つの万華鏡作りが記念になった
・ 芝そりを滑れて楽しかった
・天気も良く、皆さんが元気に楽しく過ごせたことが良かった

 家族勉強会で“家族支援”の重要性について勉強しました

 去る7月12日、「フレンズ・ハウス」に於いて第20回家族勉強会を行いました。
 テーマは「当事者に対する家族支援」についてで、講師はフレンズアドバイザーの吉川雅博先生(愛知県立大学教育福祉学部社会福祉学科専任准教授)にお願いしました。

概 要
障害者職業総合センターの調査研究報告書(2004年3月の発行)「高次脳機能障害を有する者の就業のための家族支援のあり方に関する研究」の一部を資料にしました。
しかし、資料を事前に渡しておらず、急に見ただけでは難しい部分もありました。
そこで、吉川先生が家族に必要なところを解説しながら読んで下さいました。

(1)家族の必要性と家族の役割
   ・家族には本人の支援者としての機能が求められる。
    特に子供の場合は親の支援が最も重要で、回復を左右する。
   ・家族支援は大切だが、反面親離れも必要。
    他人(ヘルパーなど)と行動できるようにする事も大事。
   ・家族支援6項目は確かに必要だが、家族が関わりすぎるのも善し悪しである。
    他人(専門家)の支援を受けた方が良い場合も多々ある。

  家族に期待される役割、6項目
  1)判断が必要な場合、本人に代わって判断を下す
  2)生活リズムなどの必要な生活の枠組みをつくる
  3)情報の整理やコントロールをする
  4)対人関係を円滑にするためのパイプ役となる
  5)本人の気持ちを支える
  6)本人に代わって、医療・福祉などの資源を活用する
    
(2)専門家による家族支援について
   ・専門機関による家族支援の必要性
   ・家族が倒れたら困るので、家族支援は大切。

 時間はかかったが就労に結びついたBさんの事例概要
   ・専門家や家族が本人に対して一致した行動をとる。
     *名古屋リハでも行われています。
   ・本人の障害認識と現実検討が可能になるような取組み。
     *障害認識をもてるようになるのは難しいことで、Bさんも時間がかかっていますね。
   ・家族も本人に対して徐々に客観的な対応が可能になった。
     *家族が客観的に対応するのはなかなか難しい。
       他人なら客観的に対応できるので、専門家の支援
が必要です。
   ・説明の際は、事実は事実として正確に伝える事。
     *事実を正確に伝える事は相当難しい。個人の感情が入ってしまう。
   ・Bさんは作業を通して障害認識を深める。
     *出来ない事を出来ないと認めさせる事は、障害認識を持つことにつながる。

 等などのお話をして頂きました。その後、当事者の事を自由に話しあい、先生からアドバイスを頂きました。
 
 福祉マインドフェアに参加しました


 尾張旭市の「福祉マインドフェア2009」が8月1日に開催され、私たちも高次脳機能障害のPRを兼ねて バザー出店しました。
 当日はあいにくの雨でしたが、まずまずの人出で、スタンプラリーや折り紙コーナー、サリーの着付けなどのイベントでにぎわいました。

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