フレンズ便り第69号
2015年4月「サークル・フレンズ」

 
平成27年度がスタートしました。

 
 昨年度は学習会の開催や地域行事に参加してのPR活動など、高次脳機能障害の理解や周知に力をそそぎ終了する事が出来ました。今年度も引き続き高次脳機能障害のさらなる理解を求めて活動に取り組んで参ります。
 平成27年度も、昨年同様ご支援ご協力を賜りますよう宜しくお願い致します。 
学習会を開催しました

去る3月7日(土)、やすらぎ会館2F視聴覚室において瀬戸市社会参加促進事業の一環として学習会を開催しました。学習会の参加者は37名、家族65% 一般35%の割合で、テーマは「よりよい家族関係を学ぶ」〜自分を知り、自分を生かす〜 でした。

障がいを持つ人の家族は、昼夜を問わず介護(見守り)に明け暮れていますが、なかなか思うようにならず大きなストレスを抱えてしまいます。しかし、そんな家族へのケア(配慮、気配り)はほとんどないのが現状です。今回は、家族ケアの大切さや、障がいを持つ人との関わり方などを学び、今後に生かして行きたいと企画しました。

講師は犬飼三郎氏(NPO法人共生会理事、海部圏域で幅広い福祉活動をされています)で、グループワークを随所に取り入れながらお話をされました。
グループワークは受傷から1〜2年の家族、10年以上経過した家族、家族を周りで支える人など5〜6人がグループになって行いました。

“内容の概略”
1)家族支援の必要性:突然の発症・受傷、本人の変化、介護負担、経済不安、周囲の理解不足
2)家族の抱えるストレス:現在の生活・新たな役割に関する事 、将来に関する事、本人に対する感情
3)家族の声:現在の生活・将来に関する事、本人に対する感情
4)よりよい家族関係を育てるために:不安、心配、思いわずらいの対処、自分を知りましょう、家族の違いを認めましょう、自分自身を育てましょう、人の話を聞きましょう(傾聴トレーニング)

ストレスについてのグループワークでは、障がいに対する不安や介護者の負担、家族ゆえの悩みなど多くを共有しました。その中で犬飼氏は「行為に焦点をあてるのではなく“存在重視” が大切である」と強調されました。「“あなた”が居てくれる事が大切なのです」とも話されました。また存在重視が弱いと、腹が立ったり・むかついたり・人の事が気になったりする事。そして意識している感情(怒り)は5%ほどで、95%は無意識の不満や不信感であり、何らかの刺激で感情爆発が起こってしまうのだと話されました。今回は、グループワークの時間をたくさん取って頂きましたので、以下に皆さんの思いや感想を載せて学習会の報告と致します。


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@勉強会の中で、お話する時の最も大切の事を学びました。
* 否定しないで分かろうとすること。*うなずいて聞くこと。
これらは日頃から頭の中では分かっているつもりでしたが、当事者が感情的になっている場合、こちらの方もゆっくりとうなずいて聞いてあげる余裕が無くなってしまうことが多く、今回の勉強で改めて私(家族)がもう少し努力をすべきと再認識しました。
                          
@先生のお話には共感するところが多くありました。「相手は変えられないから、自分が変わる」「直そうとするのではなくわかろうとする」「何を言っているかではなく、何を言わんとしているかを聴く」「じっと傾聴する」 これらのことは、職場でも友達との間でも共通して使える考え方であり、ずいぶん前から私も意識していることです。しかし、頭でわかっていても、いざとなると案外できない。特に、相手との距離が近ければ近いほど実行が難しい。難しくても意識する、思い出すことが大事だと感じています。それと同時に、わかっていてもできない自分がいることも普通に認める。いつも優しい人であり続けるのは理想だけれども、人間なのでたまにはそうでない時があっても大丈夫。みなさんのお話を聴きながらそんなことを思っていました。そんな中、勉強会でもっとも強く感じたのは、ほぼ初対面に近いにもかかわらず、みなさんが、日ごろの不満やわかって欲しいことを話し出したら止まらないということでした。分かり合える人がいるという安心感を得る。これが最大のストレス解消法であり、身近な人とうまくやっていくための有効な2次的ツールであると感じました。また、このような機会があるとうれしいです。

@学習会に参加して、あまりにも多くの障害者家族の方々が悩み苦戦していらっしゃることに驚きました。グループ発表の中で、将来への見通しが出来ない不安、障がいが目に見えない苦悩、夢や希望が持てない、社会参加が上手くいかない等、いろんな意見がありました。中には話を聞いてもらって楽になったと言われた人も有りました。
 
@今回、お話の中から、すぐに取り組むことのできそうなヒントをいくつも頂けました。良いと分かっていることでも、なかなか実践につながらずにストレスにつながってしまいがちですが、あれもこれもと欲張らず、まずは一つ実践してみようと 思います。             

@相手のことをわかろうとすることが大事だとあらためて感じた。そうは言っても、当事者も家族もいっぱい一杯になってしまうと、せっかく良い対処方法を教えていただいても忘れてしまう。書いておいていつでも思い出すようにしたい。             

@抱える悩み、不安などを人に話す事、聞いたりすることによって、ストレスや感情が抑えられると思いました。

@当事者を介護するうえでの心の持ち方、存在重視と言うことを改めて確認できました。家族に寄り添いながら「そうだね♪」と家族の思いを受けとめたいと思います。

@わかってくれる方とお話がしたい。

@どのような障害でも、それを抱えることになった本人も家族も大変なことに変わりはありません。いかに良い家族関係を築き、また保っていくかは永遠のテーマのような気がしています。


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時間が足らないほど盛り上がったグループワークは、理解して聞いてもらえる癒しの時間でもあったと思います。それぞれ立場は違っても分かり合おうとする気持ちが大切なのだと改めて感じました。

フレンズ・ハウスの活動より

【もちつき】

お天気に恵まれた3月とは思えない陽気の日曜日、岐阜県御嵩町の丹羽さん宅で“もちつき”を楽しみました。
 おくどさんで薪を焚き、セイロでもち米を蒸す係りはお手伝いに来てくれた近所のおばあさん。石臼でもちをつく係りは、臼が冷えないよう湯を張って待ちます。「蒸しあがったよ!」の合図で臼の湯を取り除き、蒸米を練ります。これが一苦労で力がいり、お餅の良し悪しが決まる大事なところです。ペッタン♪ペッタン♪ つくのも大変ですが手返しは技術を要します。「あと10回・・・3・2・1、出来上がり!」すけっとに来て下さった餅つき歴60年の柴田さんが“のし餅を作り上げます。もち肌とは良く言ったもので、すばらしい出来上がりに思わず触りたくなりました。

 のり、バター、桜海老、黒糖、あん餅・・・8臼もつきました。
 その場で食べた“つきたてのあん餅”は格別に美味しかったです!
 昼食も豪華でした!セイロで蒸したお赤飯と持ち寄ったおかずでテーブルは一杯、ついつい食べ過ぎてしまいました。
 ちょっと疲れたけれど楽しい1日になりました。丹羽さん、柴田さん、本当にお世話になりました。


【飛行機を作りました】

ボランティアさんに教えてもらって世界で一番軽い木“バルサ”で飛行機を作りました。下絵にそって慎重に部品を切り、細心の注意で組み立てます。出来上がった飛行機は紙飛行機のように軽かった!
 後日、飛ばしてみましたが、なかなか難しく、かなり練習をしました。風の流れを読んで20mも飛はした人があった反面、飛ばない飛行機もありました。次の作品作りが楽しみです。
 

【新年会】

去る1月12日、恒例の新年会を名古屋駅前のキャッスルプラザホテル“ビストロ・ドファンドール”で行いました。日頃なかなか会えない仲間やボランティアさんと一緒に、おいしいフレンチ料理を頂き大満足!就労した仲間も参加して、旧交を温めることも出来ました。楽しかったね!

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