フレンズ便り第75号
2016年6月「サークル・フレンズ」

 
 今年の春は、寒暖の差が激しい日々でしたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
 気候の変動で不調に陥りやすい仲間は、感情のコントロールなどに苦しみましたが、どうにか乗り切ることができ、元気に活動を続けています。
〜〜東濃看護専門学校の特別講師を務めて〜〜
 去る5月12日、今年も東濃看護専門学校において「高次脳機能障害について」の特別講師を務めました。
 毎年思うことですが、”高次脳機能障害”という言葉は浸透しているように思いますが、内容的には脳梗塞や脳出血などによる高齢者の事例を知っている方がほとんどで交通事故などによる
若者の高次脳機能障害を知っている方は非常に少ないということです。
 今回も”高次脳機能障害”を将来の看護師さんたちに知ってもらうため、将来事例のVTRを見てもらいながら、障害特性や当事者家族は何に困っているかなどをお話ししました。
 担当の先生より『高次脳機能障害の実際を学ぶことで、障害と向き合いながら生活されている本人のみならず、それを支えるご家族の苦悩を知るとともに、家族を含めた看護の必要性を考える機会となりました。今後、看護師として実践すべきこと、考えていかなければならねいことなど、学生が寄せたコメントをお伝えさせていただきます。』とお手紙を頂きました。
 少しでも高次脳機能障害を理解して頂けたことは嬉しい限りです。
 以下はコメントの抜粋です。
[学んだこと]
・いつ誰にでも起こりうる、決して他人事ではない障害である。
・脳のダメージを受けた部位によって症状は異なり、100人いたら100通りの症状が出現する。
・高次脳機能障害は、脳疾患の後遺症だと思っていたが、今回の講義で高次脳機能障害を正しく理解できた。
・自覚が乏しく、目に見えない障害ということで社会復帰や日常生活が困難となり、家族への影響が大きい障害である。
・若年層の高次脳機能障害によって、今後の長い人生に不安を抱いている方が沢山いる。家族の苦悩は計り知れないものであり、心の支えや多くの支援を必要としていることを学んだ。
[感想]
・福祉サービスも十分に整っていない状況の中、医療従事者の私たちが高次脳機能障害に対する正しい知識をもって関わっていくことが大切であると実感した。
・症状の現れ方は多様であり、個別性のある関わり方をすることで症状が落ち着く場合もあるため、十分に疾患を理解し適切な対応ができる力を養っていきたい。
・支える家族も年を重ねていくため負担が大きい。親が年老いた後、障害を抱えながらも健常者と同じように生活できるような仕組みを作っていくことが今後の課題であると感じた。
・日常生活や社会生活に大きな支障をきたす障害であるにも関わらず、サポート体制が整っていないのが現状であり、今後の取り組みが必要な領域であると感じた。
・支援は人の手であり、どんな障害を待つ人にも一番の支援は人との繋がりであるとことを実感した。
                                                                                                       記:豊田幸子
恒例のお花見を楽しみました!
 暖冬の影響で例年より早い開花でしたが、花冷えのお陰もあって、満開の桜の下、フレンズ恒例”花より団子”のお花見を楽しむことができました。例年通りの仲間が根の花公園(「フレンズハウス」近くの公園)の集会場に集まり、”五平餅”の準備開始です。
長年培ったノウハウで皆の息はピッタリ!クルミダレもお餅も出来上がりました。
そろそろ五平餅が焼けるかな?と思った時でした。
「鈴木さん来てくれたよ〜!」と外から声がします。
「え!本当!」と皆で集会場から出ていくと、そこには笑顔の鈴木さんがいました。彼は長年フレンズのパソコンボランティアをして下さった方で、病気療養中でした。退院して家に帰る途中に寄って下さったそうです。さっそく仲間と一緒に記念撮影!嬉しくて皆が笑顔になりました。
今年は飛び入りで”あまご”の塩焼きも頂きました。ボラさんのご主人が渓流つりの名人で、釣りたての”あまご”をふるまって下さいました。
五平餅かすむ美味しさに「来年もお願いしま〜す」!」とお願いしたのは私だけではないなずです。もちろん五平餅もおいしかった!焼きたてをフウフウしながら口一杯hぷばる、病みつきになるおいしさで、「また来年もやりましょうね♪」と早々に約束しました。
晴天に恵まれ、七分咲きの桜もみるみる満開♪私たちのお腹も超満腹!本当に楽しく美味しいお花見でした。
低酸素脳症の合宿に参加して
先日(5月23、24日)、サークルエコー(低酸素脳症の会)の合宿が千葉県の南房総で行われましたので、母娘で参加しました。この会は心肺停止者が多く、交通事故などによる脳外傷者」より重度の障害になった人が多いです。
全国に散らばる仲間は、日頃メーリングリストでつながっていますが、年に1度、合宿を開いて情報交換をしています。1日目の総会では、代表から『今後2年間、社会保障審議会(国)が『重度行動sと害』の焦点の一つにして調査するので、他障害団体と協力し、エコーも会員の声を上げて行きたい。』との話がありました。
2日目は車に分乗して鋸山の大仏広場に行き、大きな大仏様と房総の海を堪能しました。スケッチブック持参で大仏様の絵を描く吉君を見て、娘も負けじと時間の許す限り大仏様を描いていました。
参加したくても出来ない家族が多い中、とても有意義な時間を共有出来たことは、本当に幸せでした。
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