フレンズ便り第77号
2016年11月「サークル・フレンズ」

 
障害者差別解消法に関する講演会に参加して
去る9月14日、今年4月に施行された「障害者差別解消法」の講演会に参加しました。この日はフレンズの活動日でしたので、当事者も含めた9名で講演会に行くことにしました。多少の不安を抱えての参加でしたが、思いのほか熱心に聴く事が出来ました。
「障害者差別解消法」は障害のある人への差別をなくすことで、障害のある人も無い人も共に生きる(共生)社会を作ることを目指しています。
講師(手嶋雅史氏:愛知県障害者相談支援スーパーバイザー)は、戦後福祉の変遷を話されながら、障害福祉の最終段階が「障害者差別解消法」であると話されました。

戦後の福祉は、国が責任を持って行う”措置”として、暮らしてゆくために必要な”施設”を造りました。その後、1981年にヨーロッパから”ノーマライゼーション”の風が吹いてきます。
ノーマライゼーションの考え方が入って日本の福祉も変わって行きました。本人が持っている障がいとは別に、社会的障害(地域が持っている障害)が問題になってきました。
障害を理由とする差別的扱いや、手すり・点字ブロック・スローブなどの環境整備など等。
2011年には障害者基本法の改正があり、2013年には障害者権利条約の批准をしました。
そして2016年4月「障害者差別解消法」が出来ました。

「障害者差別解消法」の具体例のポイントは
1)不当な差別的取り扱い:正当な理由無く、障害を理由として
  ①利用拒否 ②利用を制限 ③条件を付す ④異なる取り扱い
2)合理的配慮義務:主に3種類の社会的障壁を除去する義務
  ①基準や方針などの障壁 ②物理的な障壁 ③補助手段の不存在の障壁

しかし、「障害者差別解消法」は施行されたばかりで社会には浸透していません。
『日本ではノーマライゼーションの概念(共生社会の理解)が上手く伝わっていなかったことに気づく必要があるのでは・・・』と言う先生の言葉と、映像によるアメリカ人の障害者に対する対応に感銘を受けました。
参加者の感想にも同様のことが書かれていますので紹介します。

今の世の中はノーマライゼーションが乏しいので、早く普及していって欲しいと思いました。
一番印象に残ったのは、(アメリカでのこと)障害者がファーストフード店で周りの人に迷惑をかける映像を見たことです。その中で障害者に対して注意(怒る)する人がいて、障害者家族が店を出て行こうとすると、一人のお客さんが「おまえが店から出て行け!」と言い、周りのお客さんたちからは拍手が起こりました。この様子に感銘を受けました。
自分も弱い立場の人に対して、優しく接するように心がけます。 Y.K

手嶋先生は本当に良いことをおっしゃっていました。僕は障害者として気力を与えられてもらえたと思う。冊子のまとめも良い勉強になりました。
ありがとうございました。 A.N
秋はお祭りシーズン
秋たけなわ、私たちは3つのお祭りに参加しました。
8日の「みんなの生活展」(瀬戸市)を皮切りに、9日は「尾張旭市民祭」、22日は「旭労災祭病院まつり」と忙しい日々でしたが、今年は雨が多く、毎週のように土日は雨が降りたいへんでした。

8日の「みんなの生活展」は室内でのお祭りでしたが、小雨が降り客足は今一つ。それでも参加した仲間は、同じフロアーの展示コーナーや体験コーナーで大いに楽しみました。
椿の実の殻で作ったブローチはとてもステキでした!

9日の「尾張旭市民祭」は夜半から降り出した雨が朝になってもやまず、会場の野球場はぬかるみがひどい状態でした。持参した新聞紙やバケツで砂を運んでテント内のぬかるみ対策から始め、何とか開催時間までに準備を整えることが出来ました。
雨が上がってからは、お祭りも盛り上がりを見せました。
私たちのブースにもクッキーや手芸品、袋物を求めてお客さんが来てくれました。小学生の女の子がクッキーを試食して「おいしい!」と買ってくれたり、「この袋仕立てがいいわね!」と買い求めてくれた女性、サボテンの鉢植えを5鉢も買って下さった男性など、多くの方にご協力頂きました。
また、つまようじ入れをつけたフレンズオリジナルのリーフレットも配布し、高次脳機能障害のPRをしました。

今回初めてフリーマーケットにも参加しました。
仲間とボラさんが事前に準備した布などの販売を体験!
思いのほか売り上げがあり、ビックリ!

22日の旭労災病院まつりはフレンズの仲間7名で参加しました。
このお祭りは病院が主催する健康祭りで、健康チャレンジコーナーではゲームや測定(脳年齢、骨密度、肌年齢など)が有り、大勢の老若男女で大盛況!子供向け企画や各種講演会もありました。特別展示企画では、今年もイケメン3人組による料理の実演コーナーがあり、仲間のKさんは楽しそうに参加していました。
その他にも盛りだくさんの企画が用意されていて、中でも大人の人気は「ナチュラルメーク教室」「アロママッサージ」で、男性女性問わず参加していました。眉毛の手入れだけで顔のイメージが変わるメーク、短時間のハンドマッサージでリラックスできるアロマ、とても心地よい体験でした。

私たちも高次脳機能障害のPRや自主製品のクッキー、手芸品の販売をする傍ら、ビー玉やトイレットペーパーの芯を利用した"万華鏡作り"を参加者に楽しんでもらいました。
指導するのは昨年に続きY君です。子供の参加が多く自分たちで作った作品を見せながら「この通りに折り紙を折ってください。次は・・・」と手際よく教えていました。万華鏡作りは予想外の人気で、用意した40個は午前中でなくなり、嬉しい終了!となりました。

参加者全員がチャレンジするユニークな病院祭りは、昨年にも増して楽しく有意義なお祭りになりました。

お祭りでは以下の売り上げがありました。ご協力ありがとうございました。
☆みんなの生活展:13,400円 ☆尾張旭市民祭:29,300円 ☆旭労災病院祭り:15,600円
フレンズ・ハウスの活動より

~絵手紙~
マーブリング染めを教えてもらいました。
トレーに水を張り、顔料を2~3色入れて割り箸でそ~っとかき混ぜます。その上に絵手紙のハガキを載せると・・・不思議ふしぎ!ハガキにマーブル状の絵模様が出来ました。面白くみんなで何枚も何枚も挑戦しました。
乾いたら年賀状を書く予定です。たのしみだな~!

パラアート展の作品づくりを今年も頑張っています!
今回は12月開催です。12月と言えばクリスマス!
みんなで考え”サンタクロースがやってきた”をテーマに作品作りをしています。立体的作品を目指しているので、なかなか難しく大変ですが、ボランティアさんの協力を得て、それぞれの得意分野を生かし、下絵を描く、型を切り取る、さをりを織る等、分担して作品作りをしています。
どんなクリスマス作品が出来上がるのか?完成が楽しみです!
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