HP TOP】 【プロフィール】 【フラメンコ】 【写真館】 【句集】 【瀬戸市紹介】 【新何でも帳】 【フラメンコ掲示板

お遍路メニュー】 【お遍路1】 【お遍路2】 【お遍路4】 【お遍路5】 【お遍路6】 【お遍路7】 【お遍路8】 【お遍路9】 【お遍路10】 【お遍路11】 【お遍路12


女3人お遍路日記


第3回 27番神峰寺より33番雪蹊寺まで
その1


アイスクリームちょうだい

 今回は27番神峰寺下る安田役場前バス停から打ち始め33番雪蹊寺で打ち止めの、80キロ3泊4日の遍路の旅でした。今回の祈願も先祖供養と、商売繁盛です。今回は私の親友の京子が仕事の都合が付かなくてママさんと二人です。寂しいです。京子が
「ママは誰かと一緒でなければ、回れないのだからママさんが行かれるときに無理してでも行っといたらいい・・・私はどうでも都合を付けて、すぐに追いつくからね・・・」と言います。私もほんとに言う通りだと思いました。ママさんには足手まといかもしれないけど、なるべく迷惑をかけないように歩こうと、御一緒して下さいとお願いしました。

 3月21日のAM10時25分高知空港行きの飛行機に乗って、約1時間後高知空港へ ・・・何とロビーでさっさと遍路の服に着替えます。もう慣れたもので白装束に身を包むとピッ!っと気も身も引き締まりますルン・・・

 タクシーに乗り、あの懐かしい安田町役場前バス停へ。打ち止めした同じ場所で打ち始めのお祈りをして、写真を撮りいざ出発!

 ママさんは21日の夜中4時まで、お客様がいらしたとかで一睡もせずに、電車を乗りついで大阪空港へ・・・私は20日は仕事もせずに、タクシーを予約しての空港入りです。もうーこういう所からして人間の出来というものが違うのだなぁーと思います。しかしお金持ちなのはだぁーんぜんママさんの方なのです。私は新しいお店のOPENの為に、借金を抱えて不況の中、必死のはずなのですが・・・あまいんですよね。

 ママさんに負けてはいけないと、気を引き締めて歩きます。ママさんは一睡もしてなくても元気です。私も元気です。私が先に歩いてママさんが80メートルぐらい遅れて歩いて行きます。

 修行の道場は発心の道場と違って、道も単調で只ひたすら海沿いや町の中を歩くので歩いている時の感動は有りません。アスファルトの道路で、車がすぐ横を通っているところを歩くのが、一番つまんないです。

 11時30分「ゆう庵」でお昼にしました。1時間ほど歩いてサイクリングのおじいさんに写真を撮ってもらいました。しばらく歩いていると「同行二人」の中に出てきた土佐ロイヤルホテルがどーんと現れましたので、
「よし!小林さんに送ってあげよう。あの日の感動をもう一度と・・・ヒヒヒ・・・」と写真に収めました。あちこちにお年寄りのアイスクリーム売りが出てまして、とうとう誘惑に負けて
「アイスクリームちょうだい。5千円札しかないの」
「わたしゃ今日が初めての仕事じゃけん、お接待させてもらいますけん」
「えぇー本当ですか。うれしー。有り難うございまーす。ルン」こういう時はとっても嬉しくて足に元気が出ます。フンフン

 4時ごろサイクリングロードで出会った親子連れに写真を撮ってもらいました。
「どこからきんしゃったの・・・一人で歩いてはるの・・・まぁー偉いなぁー頑張って下さい」
あんまり人の歩いていない四国ですが、声をかけるといつでもこう言われます。私は人に出会ったら必ず私の方からにっこり笑います。そうすると「きばってください」とか・・・照れられたり、ニヤッとかされたり、知らんぷりされたり色々です。それも歩き遍路の楽しみの一つです。ついでに私の手記は食べる事が多いなぁーと言われますが・・・

 ほんま一回歩いてみー。楽しみって食べる事と休息よ。へへへ・・・しかし思いは88番大窪寺ですこの一歩がこの一歩が・・・

 何度も何度も後ろを振り返りますが、ママさんの姿は見えません。私はサイクリング・ロードの方を歩いたり写真を撮ったりしたので、きっと追い抜かれたのだわ。サイクリング・ロードは静かでとっても素敵でした。こんな所を通学できる四国の子供たちは幸せだな。5時ごろ今日の宿泊先「丸米旅館」に到着です。あれッ!ママさんがまだ着いていません。なんでやろなぁー・・

 私が風呂に入ってゆっくりしていると、やっとママさんの到着です。どうしたのかナと聞くと、足の皮がつぶれてよじれて痛い痛いと情けない顔をなさっていました。とてもとても痛いのだとヒョコヒョコしていました。宇宙人?の様に強いママさんの弱い姿を初めて見ました。足を見てみると、もうグチャグチャで私ならここで引き返すのにと・・・強い人だと感心しました。ママさんいわく

manjyu
「これ以上に痛い思いをして生きてはる人も、世の中には沢山いてはるのだから、これくらいで負けるもんか!」と思って歩いてきたし、明日からもそう思って歩くのだといわれます。エライ! ママさんは途中で饅頭の接待を受けたとの事です。ルン! その饅頭は澤禎朗製造のお茶屋もちでした。とても美味しかったです。

道を間違えたー

 22日朝起きたら雨でした。ママさんは「ついてないなぁー。」朝食抜きで6時50分出発です。ママさんは少しでも早くと先に出発されました。28番大日寺に着いたのが7時20分でした。29番国分寺に行く途中のたんぼの中でやっと通った農家の人に頼んで雨の「木枯らしもんじろう」姿の写真を撮ってもらいました。だってこんな姿は都会ではしたくてもできないんですもの。

 たんぼの中で遍路札が分からず、ウロウロうろうろ・・・道路に出て踏み切りを渡った前にあった遍路札を見落として右側に歩いて「なんか変!」と通学途中の学生に聞くとやっぱり反対に歩いているって言う。「ホントにほんとに逆なのねッ!」って睨んだらとっとと行っちゃった。
「もうー引き返すのって歩き遍路にとっては悔しいのよね」マッ私が悪いんだけどさ。!

 おかげで29番に着いたのは、10時15分。足の痛いママさんと同時に境内入りでした。(京子へ遍路札を見落とさないように)

29番国分寺を打ち終えて、お寺の裏から出て10時50分素敵なレストランで食事です。ママさんの食べた朝の和定食も私のモーニング・セットもとても美味しかった。でも遍路姿には完全に場違いの素敵なレストランでした。京子も此所に寄るといいよ。

 さて、今回の遍路で一番の修行は、ここで大きく道を間違えた事です。29番の裏手に大きな道路32号線が二つありました。私達は南に下がる32号線をえんえんと「遍路札が全然無いので、おかしいおかしい」と思いながら歩いていったのです。もうそろそろ5キロぐらい歩いたし30番善楽時らしき所についてもよさそうな時間です。人に聞いても知らないといわれるし・・・

 とうとう私達は1時30分、休息を兼ねて相談する事にして喫茶店に入りました。そこのお店でとても詳しい方がおられて、とても親切に教えて下さいました。そこで私達は大きく道をずれてた事に気がつきました。私達は充分に歩いて修行も、ママさんは足も相当疲れてはるし、また神の助けか四国88カ所の内30番札所だけが安楽寺と善楽時の二カ所ある所から善楽時を打たずに安楽寺のみのお参りにする事にしました。(京子へ旧の32号線を歩いて下さいね)

 家へ帰ってから、よく見ると大阪の中平さんから、わざわざ送って戴いていた「四国のみち2」に分かりやすく書いてあったのです。
「中平さん、ごめんなさい」でも「四国遍路一人歩き同行二人」一冊持っていくだけでほんの少しでも荷を少なくしたいのですもの。下着などは古いものを遍路用においといておいて、捨てて歩いているのです。

 今度は二人とも慎重に道を間違えないように真剣に道路標識を睨むようにして歩いて行きます。めざすは「はりまや橋」「高知県庁」その後に続く30番安楽寺です・・・そして安楽寺に到着! ホッ!

 ここでは、お願い事のお不動さんの前で写真を撮りました。だって此所のお不動さんはあんぱんまんをプーッと怒らしたように面白い顔をしていたんですもの!できあがった写真を何回見てもおかしいーハハハ・・・


 今回は第3回目の遍路で、27番神峰寺から33番雪蹊寺までの、80キロ3泊4日の遍路の旅です。

 なお、このページは、伊藤 友樹 (VFE04065@niftyserve.or.jp)さんのフリー・ソフトSuper Tag 32を使用して作りました。

supertag



その2

お遍路メニュー

hama_topホームページへ

bar-mandara@nifty.com